12月20日(水)山形県総合社会福祉センター(山形市小白川町)で開催された「介護のお仕事 就職・再就職サポート講座 Part2(内陸会場)」をレポートしました。
介護現場でイキイキと働くために ~対人ストレスへの対処法~
●マインドセルフ 公認心理師 荒木 三香 氏
福祉人材センターにおける保育士相談窓口の専門相談員でもあるマインドセルフ代表 荒木三香先生からは、「介護職場でイキイキと働くために」と題して、ストレスとの向き合い方やその対処方法などのお話がありました。
介護職は「対人援助職」特有のストレスが多いことなど、介護現場に合わせたご説明は、新たな就業を希望している参加者にとって、有意義なお話でした。
「ストレス」に関するお話は、心理学的な要素も多く、介護現場に限らず、その他の業態や私生活においても“うなずける“内容が多かったように感じます。
・ストレス体験を受け止めて、意図的に対処する
・自分なりの対処法(コーピング)を意識する
日ごろの心掛けや、自分に目を向けることの大切さを改めて学ぶことができました。
介護の実際「現役の介護職員による事例紹介」
●通所介護事業所いきいきの郷 介護員 岩城 彩華 氏 ●特別養護老人ホーム万世園 介護係長 五十嵐 孝裕 氏
デイサービスにお勤めの岩城さんは、介護が必要となった祖母やご両親との関りをきっかけに福祉の道に進んだとのお話を皮切りに、入職当時の思い出や、レクの進行が苦手なご自身の仕事ぶり、利用者さんから励まされたエピソードなど、現場の様子が目に浮かぶ、実直なお話の数々、心にしみました。
特別養護老人ホームの介護員とケアマネージャーを兼務する五十嵐さんは、復職経験もあり、介護職の魅力だけでなく、人材不足を実感していたり、業務範囲の広さだったりと、大変なところも含めてお伝えいただきました。ほかにも、人事制度や国が進める科学的介護情報システム(LIFE)、外国人材の採用実績など、管理者でもある五十嵐さんは、介護職を取り巻く環境を幅広く取り上げ、受講者に有意義な情報を提供してくれました。
お二人とも、一日のタイムスケジュールやICTの利用状況も丁寧に説明してくださいました。受講者目線の内容で、人への思いやりを大切にされていることが伝わってきました。
介護の仕事が大切であることは誰もが認識していますが、その大変さや人材の不足は、社会的な課題です。開催のあいさつの中で、鈴木センター長は、介護需要の増加に反して、人材供給不足が社会的な課題となっているが、職場環境や処遇の改善に、いち早く取り組んできた業界であることを強調されていました。
仕事をするうえでの心構えや現役職員のお話は、介護の仕事に進もうとする受講者の背中を押してくれたに違いありません。
施設を見学してみる、職場体験に参加してみる…
次のステップに踏み出す皆さんに期待が膨らみました。
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